71-衆-交通安全対策特別委員会-18号 昭和48年07月11日

昭和四十八年七月十一日(水曜日)午後一時十一分開議
 出席委員
   委員長 久保 三郎君
   理事 大竹 太郎君 理事 唐沢俊二郎君
   理事 左藤  恵君 理事 中村 弘海君
   理事 野中 英二君 理事 井上  泉君
   理事 太田 一夫君
      阿部 喜元君    越智 通雄君
      佐藤 守良君    斉藤滋与史君
      平田 藤吉君    沖本 泰幸君
      松本 忠助君    渡辺 武三君
 出席政府委員
        運輸政務次官  佐藤 文生君
        運輸省海運局長 佐原  亨君
        運輸省船員局長 丸君 幹一君
        海上保安庁次長 紅村  武君
 委員外の出席者
        運輸大臣官房参事官      佐藤 久衛君
        運輸省海運局参事官      見角 修二君
        運輸省船舶局首席船舶検査官  内田  守君
        運輸省港湾局技術参事官    大久保喜市君
        日本国有鉄道船舶局長     秋田  豊君
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七月九日
 交通事故被災者救済制度の確立に関する請願(久保三郎君紹介)(第八一六九号)
は本委員会に付記された。
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本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 交通安全対策に関する件(最近におけるカーフェリー等による海難事故に関する問題)
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[前略]

○久保委員長 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 まず、最近におけるカーフェリー等による海難事故の概要について説明を求めます。紅村海上保安庁次長。

[中略]

○井上(泉)委員 なかなか普通の刑事事件とは違うのですから、捜査中捜査中ということばはそうたいして遠慮なさらぬでもいいと思うわけですが、たとえば「せとうち」のフェリーの火災事故、これなんかも当然避けられることではなかったかと思うわけですが、このフェリーの炎上の経過はどうなっておるのですか、現在のところ。

[中略]

○内田説明員 お答えいたします。
 まず、どうして火が発したかということでございますが、もちろん私どもの調査は、海難審判法に基づく調査ではございませんので、最終的な結論ということではございません。最初に火が出たということにつきましては、左の舷の六番かまたは七番のシリンダカバ——シリンダがあるわけですけれども、それに排気管がついております。それで排気管に、これはルールでもきまっておりますが、防熱の石綿を巻きつけてあるわけでございますけれども、それがシリンダとの接点のところが防熱が十分されていなかったのではないか。つまり裸のパイプがそのまま露出していたのではないか9この温度はおそらく五、六百度には達していたものと考えられます。
 一方それに対しまして、燃えるものといたしまして、どこかから漏油があったに違いない。その漏油としては、私どもはそのシリンダに行っております高圧の燃料油管かまたは燃料油の冷却油管、安するに油の入っているパイプがあるわけでございますが、その締めつけておりますナットがゆるんだかあるいはどこかすれて穴ができていたか、いずれにいたしましても、そういう個所から漏油か噴霧状に出て、それがいま申しましたパイプの株の露出の部分に触れたために火災が生じたのではないかというふうに考えております。したがいまして、防熱の問題あるいは点検等によるそういうバルブの締めつけ等十分やってあれば、そのような火災発生は起こらなかったのではないかというふうに考えております。

○井上(泉)委員 運航管理自体、大体スケジュールで、たとえば何時までに西宮の港へ着かなければいかぬ、あるいは何時までに高松へ着かなければいかぬ、その接続の関係、そういうようなことに追われて運航しているということ、そのことについては、いま中村先生のほうからも、そういうふうなスケジュールに追われて安全というものは無視されておるのじゃないか、こういうことを言われたわけでありますが、この運航管理規程というのは各社でそれぞれきめておるというのですが、この運航管理規程というものは運輸省のほうでそれをチェックして、この運航管理規程でやればよろしい、これはだめだと、こういうふうなことをするようになっておるのかどうか。なっておるとするならば、その運航管理規程というものは実行されていないと、こういうことになると思うわけですが、これはどうでしょう。

[後略]