65-参-地方行政委員会-6号 昭和46年02月25日

昭和四十六年二月二十五日(木曜日)午前十時四十六分開会
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   委員の異動
 二月二十五日
    辞任         補欠選任
     吉武 恵市君     高田 浩運君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         若林 正武君
    理 事
                熊谷太三郎君
                増田  盛君
                藤原 房雄君
    委 員
                高田 浩運君
                鍋島 直紹君
                初村瀧一郎君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                千葉千代世君
                和田 静夫君
                市川 房枝君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
   政府委員
       自治政務次官   大石 八治君
       自治大臣官房長  岸   昌君
       消防庁長官    降矢 敬義君
       消防庁次長    皆川 迪夫君
   事務局側
       常任委員会専門員        鈴木  武君
   説明員
       消防庁予防課長  永瀬  章君
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  本日の会議に付した案件
○消防法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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[前略]

○委員長(若林正武君) 消防法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。
 質疑のある方は順次御発言願います。

[中略]

○千葉千代世君 この新建材なんですが、煙が出て、発火して五分以内くらいで、何か〇・四%くらいですか、一酸化炭素で急性の一酸化素炭中毒になって、参ってしまうというようなことを伺いました。そういうふうに早いうちに人命が失われるのですから、これは大ぜいだとたいへんなことになってしまうのじゃないかと思いますが、新建材の規制とか、そういうものはないのでしょうか。やはり建てる人の好みの新建材を使うとか、あるいは新建材についての製造と、普通の材木との何か値段の関係とか、使う人の好みとかあるでしょうけれども、これは大都市の場合なんか、特に密集地なんかで新建材に対する何らかの規制ということはむずかしいものでしょうか。家の中にもこれに呼応して、家の中に置かれているものが御指摘のように燃えやすいものが多いわけですね。身のまわりを見ても、マッチ一本ちょっと落としてもぱっとやられるという状況の中にありますけれども。

○政府委員(降矢敬義君) 新建材といわれるものの規制でございますが、これは建設省におきまして、建築基準法に基づいて規制をすることにしたのであります。それには、もちろんガス及び煙の量というものも試験の基準に入れておりまして、そうしてその種類は不燃材料——全然燃えない材料ということで、たとえば石綿のスレートというようなものは不燃材料ということになっておりますし、それから次は、不燃材料ほどではないがやや燃えにくい、たとえば石こうボードというものは準不燃材料、それからもう一つは、普通のものよりか燃えにくいということで難燃材料という、三種類がございます。これを通産省との関係におきましてJISということで規格を定めて、そういう三種類の材料について、建築物自体について、こういう建築物ならば、たとえばホテルとか旅館におきましては、廊下とか、居室とか、階段とかいうところは不燃材料で仕上げなければならぬというようなことを建築基準法のほうで規定しているわけでございます。したがって、この一般の建物、われわれの普通住んでおります住居にまでそれを義務づけてはおりません。つまり大きな建物なり、不特定な人が常時出入りするようなところにおいて火災が起きたときに、巻き込まれ、死にやすいというところについて、そういう法律的な義務づけをしておるわけでございます。ただ御指摘のように、先般来のいろいろな火災を見ますと、なおなおこの不燃材料、あるいは難燃材料と称するものにつきましても、現行の基準でなお足らぬじゃないかという反省がございまして、先般も参議院の建設委員会の席で私はお聞きしましたが、建設大臣は通産大臣とお話をして、さらにわれわれの消防庁の消防研究所における研究の成果も踏まえまして、新しい意味の新建材の規制を考えていきたいということをおっしゃっておりますし、また、通産省当局のほうにおいても、JISの規格については、なおさらに検討するということでございますので、そういうことでさらに新建材の規制をやっていく必要があろうかというふうに考えておるわけでございます。ただ、先生のただいま御指摘のように、われわれの身の回りにあるものについてまでは実際はだめで、じゅうたん、こういうものも一種のインテリア材料といわれるものでございますが、こういうものとか、木箱とか、机とか、いろんなものが、新しい、見たところのいい材料でつくられております。こういうものまではわれわれちょっと禁止をするというわけにはまいらぬだろうという気がいたしておりますが、しかし、建築材料としては、御指摘のように、いまの材料をさらに不燃化、あるいはガスの発生量を少なくする、煙の発生量も少なくする、あるいは出ないものにする、こういう研究と相まって、規制を強化していくことが必要であろうと、かように考えておるわけでございます。

○千葉千代世君 それからもう一つ、火災を起こしやすいのに古い建物がございますね。古い建物の場合、特に学校などの火災を見ますと、原因不明というのがかなり多いですけれども、その点をどのようにお考えになっておりますか。

[後略]