43-参-商工委員会-33号 昭和38年06月20日

昭和三十八年六月二十日(木曜日)午前十一時五十三分開会
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 出席者は左の通り。
   委員長     赤間 文三君
   理事
           川上 為治君
           岸田 幸雄君
           近藤 信一君
   委員
           上原 正吉君
           剱木 亨弘君
           古池 信三君
           豊田 雅孝君
           武藤 常介君
           吉武 惠市君
           阿部 竹松君
           椿  繁夫君
           中田 吉雄君
           松澤 兼人君
           二宮 文造君
           奥 むめお君
  国務大臣
   通商産業大臣  福田  一君
  政府委員
   通商産業政務次官       上林 忠次君
   通商産業省鉱山局長      川出 千速君
  事務局側
   常任委員会専門員       小田橋貞壽君
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  本日の会議に付した案件
○金属鉱業等安定臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付)
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[前略]

○委員長(赤間文三君) それでは金属鉱業等安定臨時措置法案を議題に供します。
 前回に引き続き質疑を行ないます。質疑のおありの方は御発言をお願いいたします。

[中略]

○阿部竹松君 そうすると、金属鉱業というものは、鉱業法によると、金属鉱業とは鉱物資源のうちで、これこれであるという品種を数えただけでも三、四十あるわけですね。そうしますと、今、鉱山局長のおっしゃった、その他はということになりますと、御答弁の中にございました、昨年の十月、それからそれ以後のものという以外のものは、全部貿易の自由化を行なうということになるわけですが、そういうふうに理解してよろしいですか。

○政府委員(川出千速君) 昨年の十月に、若干の自由化が行なわれました。たとえば、マンガン鉱でございますとか、石綿等でございます。それから本年の四月に自由化が行なわれましたのは大物である銅、水銀、アンチモニー等でございまして、それ以外の鉱産物は昨年の十月よりも前に自由化されているわけでございます。それは一つは、たとえば銅鉱とか、鉛鉱、亜鉛鉱の鉱物につきましては、自由化はだいぶ前から行なわれておりました。問題は、銅、鉛、亜鉛の地金の自由化が一番問題であったわけでございます。それで一番、問題の銅、鉛、亜鉛のうち、銅地金につきましては、本年の四月に自由化をされたわけであります。それから鉛、亜鉛は、銅地金と一緒に自由化をする予定でおったわけでございま旧すが、海外の相場が非常に下落をしておりましたため、とりあえず一年間延期をされて、現在は自由化されていないわけでございます。それから硫黄、硫化鉱管つきましては、これは内外価格の差があまりに大きく、自由化をいたしますと、甚大な影響を国内鉱山に与えるおそれが非常に強いものですから、当分自由化を見送られておるのが現状でございます。

○阿部竹松君 通産大臣の福田さんにお尋ねをいたしますが、外国製品が下がるという鉱山局長さんのお話ですが、この法律だけで貿易の自由化の万全の対策となりましょうか。これから中身を十分お尋ねしてみないとわかりませんが、一読してみますと、なかなかこの法律をもって万全の対策ではないように理解されるわけですが、特にあわせて福田さんにお尋ねしたいことは、臨時措置法ですから、昭和四十三年というふうになっておるようですが、昭和四十三年までですが、完全にその諸外国にわが国内の生産が、コストの面において対抗できるかどうかという点をどのように大臣は行政面の中でお考えになっておるか。ひとつお尋ねをいたします。

[後略]