38-参-地方行政委員会-22号 昭和36年05月18日

昭和三十六年五月十八日(木曜日)
   午前十時四十三分開会
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  委員の異動
五月十七日委員郡祐一君辞任につき、その補欠として小沢久太郎君を議長において指名した。
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 出席者は左の通り。
  委員長      増原 恵吉君
  理事       小林 武治君
           鍋島 直紹君
           鈴木  壽君
           基  政七君
  委員
           小沢久太郎君
           西郷吉之助君
           館  哲二君
           西田 信一君
           湯澤三千男君
           秋山 長造君
           加瀬  完君
           松永 忠二君
  衆議院議員
           二階堂 進君
           加藤 勘十君
  国務大臣
   自 治 大 臣 安井  謙君
  政府委員
   経済企画庁総  曾田  忠君
   合開発局長
   自治政務次官  渡海元三郎君
   自治省行政局長 藤井 貞夫君
   自治省選挙局長 松村 清之君
   自治省財政局長 奥野 誠亮君
   消防庁長官   鈴木 琢二君
  事務局側
   常任委員会専門員       福永与一郎君
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  本日の会議に付した案件
○離島振興法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
○昭和三十七年における参議院議員選挙の選挙運動等の臨時特例に関する法律案(石原幹市郎君外四名発議)
○地方行政の改革に関する調査(消防に関する件)
○地方自治法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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[前略]

○委員長(増原恵吉君) 次に、地方行政の改革に関する調査を議題として質疑を行ないます。

○松永忠二君 消防庁の長官にお尋ねをするのですが、去る十四日の福岡市の東公園において消火演習の際に耐熱服を着た消防員が燃えるバラックの中に飛び込んで重傷した、この問題についてはいろいろな新聞がこれを書いております。また、これに関連をしていろいろな消火器の問題等もやはり相当考えなければならない問題があるのではないか、そういうようないろいろな意味で二、三お尋ねをするわけであります。
 事柄の内容というものについては、一応新聞等で報道されておるのですが、概要を一つ簡単にお話をいただきたい。

[中略]

○松永忠二君 この耐熱服の普及度といいますか、耐熱服を使っている状況というようなもの、それから耐熱服の必要性、それから価格、種類というようないろいろな内容があると思いますが、この耐熱服について、まず使用の必要性というものをどういうふに考えておられるのか。それから価格とか種類というようなものについて、どうなのかということを一つお聞きしたい。

○政府委員(鈴木琢二君) この耐熱服は、ここに現物がございますが、石綿生地にアルミ粉末を吹きつけて作ったのを表地といたしまして、その裏にGPモケットという化学資材をしみ込ました資材がありまして、普通はこう三重になっておる。従来、御承知の消防は、おおむねさしこを着ておったわけでございます。従来の消防のさしこ、これは目方にしますと四キロくらいで、水をふくませると六キロくらいといわれておりますが、さしこに水をかけて火の中へ入る、火点に近づくというのが、古くからわが国の消防の行なっておりました服装でございます。このさしこというのがあまり古くさいというので、何か新しい化学資材はなかろうかということで、従来からわが国の消防でも研究しておりましたところ、アメリカでこういう種類の資材ができまして、これが近代的でもあり、また耐熱の性能もいいということで、最近東京とか、六大都市とか、あるいは福岡等の消防が、火点になるべく近寄って消火に従事するという目的のために、さしこにかわるものとしてぼつぼつ用いられるような状況になっている次第でございます。
 それから値段は、一着大体三万七千円から四万円くらいであります。

[後略]

○松永忠二君 種類も何か五種類くらいあるというような話を聞いておるんですが、まず普及度、どのくらい普及しておるのか。いろいろなものによると、東京の消防庁あたりでは七十七着くらいあって、各消防署へ二着くらい配って、一つは科学車に使い、一つは消防車に使っておる。また五十着購入するという予定をもっておる。まあ福岡あたりでも二着ですか購入をしておるし、きょうの新聞あたり見ても、各消防署、各県の方から問い合わせも来ておるということだから、相当やはり使用しておられるものだと考えるわけですが、この使用状況というものについて、もう少しはっきりお聞かせいただきたい。