34-参-社会労働委員会-13号 昭和35年03月15日

昭和三十五年三月十五日(火曜日)
   午前十時四十五分開会
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 出席者は左の通り。
   委員長     加藤 武徳君
   理事
           高野 一夫君
           吉武 恵市君
           坂本  昭君
           藤田藤太郎君
   委員
           鹿島 俊雄君
           勝俣  稔君
           紅露 みつ君
           谷口弥三郎君
           徳永 正利君
           山本  杉君
           小柳  勇君
           田畑 金光君
           村尾 重雄君
           竹中 恒夫君
  国務大臣
   労 働 大 臣 松野 頼三君
  政府委員
   労働政務次官  赤澤 正道君
   労働大臣官房長 三治 重信君
   労働省労政局長 亀井  光君
   労働省労働基準局長      澁谷 直藏君
   労働省職業安定局長      堀  秀夫君
  事務局側
   常任委員会専門員       増本 甲吉君
  説明員
   労働省労働基準局労働衛生課長  加藤 光徳君
   労働省労働基準局労災補償部長  村上 茂利君
   労働省職業安定局企画課長   住  栄作君
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  本日の会議に付した案件
○じん肺法案(内閣送付、予備審査)
○労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案(内閣送付、予備審査)
○労働情勢に関する調査(一般労働行政に関する件)
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[前略]

○小柳勇君 関連いたしまして御質問いたしますが、職業病について坂本委員の質問に関連いたしますが、このけい肺からさらに今回このじん肺法が提案されるのをずっと提案理由を読んでみますと、初めはけい肺が労災として考えなければならぬ問題であると思っていた。ところが、類似の職業病が出た、そういうようなことで新たな提案がなされている。これから原子力など各方面に使われると、たとえば放射線による障害、その他今考えられないようなものもあるいはまた職業病として発生するのではないか。この診断の基準などを見てみますと、類型が非常に狭く類型しておりますが、こういうものでやっておっても、この法律というものが職業病の判定が非常に困難になることを予想されますが、われわれしろうとですけれども、医者の側から見てこういうもので一体職業病として正確な判定ができるとお考えであるのかどうか、お答えを願いたいと思います。

○政府委員(澁谷直藏君) 従来はけい肺だけに限定しておったのでございまするが、その後の社会情勢の変化なり、医学の進歩した結論に従いまして、けい肺だけではなしに、新たにアルミニウム肺、石綿肺といったような鉱物性粉塵の吸入によってけい肺と同じような症状が出てくるということが最近の医学の進歩に従いまして結論が出されたわけでございます。そこで、そういったものも含めてじん肺ということで新しい一つの法案にまとめたわけでございますが、ただいま御指摘のございましたこの管理区分のきめ方、これで十分であるかどうかという御質問だと思いますが、これにつきましては、けい肺審議会の医学部会におきまして、これは現在の日本の医学界におきまして最高権威と言われている諸生生のお集まりをいただきまして、ここで慎重に検討を加えまして、その結論として、こういう第一型から第四型の型の区分で、この管理区分に従って、健康管理をやっていくということが最も現在の段階としては正しいやり方であるという結論に従いまして、この法律案を作成したわけでございます。

○小柳勇君 ただいまの発言の中に、けい肺と同じ症候というものがございましたが、けい肺と同じ徴候なりあるいは症状というものがこのけい肺法の中心にあるいわゆる職業病の観念と考えますが、けい肺病と同じ症候とか、あるいはけい肺病と同じ症状とか、そういうものは一体医学的にどういうふうに説明されるのですか。

○説明員(加藤光徳君) 粉塵によりますものといたしましては、徴候といたしまして出て参りますのは、レントゲンのフィルムに現われた変化が一番大事でありまして、それによって考えられております。従来考えておりましたのは、主として、遊離けい酸によります胸の変化でありまして、そういう点から主として起こって参りますのは、粒々に出てくる粒状影の中心でございます。それと同じような、最近になりまして、石綿肺などにおきましては、それとは感じが違った異常線状影と呼ぶような影が出て参ります。これは従来のけい肺との区別をしなければならぬ。また、表面の上に変化があるということで、それに類似のものというもの、あるいはアルミニウム肺におきましては、その両方の性質をもったような変化が出てくるというようなことで、従来の読み方とは違ったような、そういう類似したものが取り上げられて参っております。

○小柳勇君 そうしますと、内科的な、そういうようなレントゲンで見るというようなものがけい肺と同じような症候という言葉で表現されますが、その法文などでは、外科的なものもずっと病状が固定いたしまして、半身不随になるとか、あるいは症状第何級症というようなことになる。そういうように、初めからそういうように発生いたしました病気のところから分かれていくのですか。職業病として判定されるときに、これがずっと固まった場合には、永久にそれが適用されるものと、あるいはこれは一年か二年の間に治癒すると、初めからそういうふうに分かれていくものでしょうか。

[後略]