19-参-厚生委員会公聴会-3号 昭和29年05月28日

昭和二十九年五月二十八日(金曜日)午後一時四十七分開会
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 出席者は左の通り。
  厚生委員
   委員長     上條 愛一君
   理事
           大谷 瑩潤君
           常岡 一郎君
           竹中 勝男君
   委員
           榊原  亨君
           谷口弥三郎君
           横山 フク君
           廣瀬 久忠君
           藤原 道子君
  建設委員
   委員長     深川タマヱ君
   理事
           石井  桂君
           石川 榮一君
           三浦 辰雄君
   委員
           石坂 豊一君
           小沢久太郎君
           近藤 信一君
           田中  一君
  国務大臣
   厚 生 大 臣 草葉 隆圓君
  政府委員
   厚生省公衆衛生局環境衛生部長  楠本 正康君
   建設省計画局長         渋江 操一君
  事務局側
   常任委員会専門員       草間 弘司君
   常任委員会専門員       多田 仁已君
   常任委員会専門員       菊池 璋三君
   常任委員会専門員       武井  篤君
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  本日の会議に付した事件
○水道法案(内閣提出)
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○委員長(上條愛一君) 只今から厚生・建設連合委員会を開会いたします。
 内閣提出の水道法案を議題といたします。御質疑を願います。

[中略]

○石井桂君 この地震のときに震度〇・三というと、恐ろしく数学的に学術的のように思いますが、これは常識なんです。江戸開闢以来六十年う周期で大体あのくらいの地震が来る。だから水道ができれば〇・三の震度というものは予想しなければいけない。これは常識なんですよ。それでそういうことに対して御研究だろうと思います。専門の方からきつと御返事が頂けると思いますが、まあ一応常識だということを申上げておいて、御研究下さるという御返事ですから、それに信頼して更にそれを深追いすることはいたしません。
 それからなおもう一つお伺いしたいのは、例えば鋪装のない道路に埋設せられておる、いわゆる簡易水道の漏水というものが非常に多く、自動車が通るたびにほうぼうが割れて漏水している。それでまあ非常に衛生上これも危いし、能率も悪いというのが簡易水道には随分見受けられているのです。そういうもののことは厚生省が主管だそうでありますから、どういうような方針で一体管理者とか、そういうものに対して国民に迷惑をかけないようにしておるのですか。その方針なり、現在やられておる状況をお聞かせ願いたい。

○政府委員(楠本正康君) さような点も、只今御指摘のような事情が確かに遺憾ながらあることを存じておりますが、これらの場合いろいろと注意をいたしておりますが、例えますれば、トラツクの激しく通る地面、或いは道路の下を横断する場合、で、かようなときには石綿、セメント・パイプでなく鉄の材料のものを使うようにというようなことも指導いたしております。併し一般的に考えまして、小規模水道につきまして比較的事故の多いのは、設計或いは工事面から来る一つの支障も免れないのではないか。これらの点につきましては、設計或いは工事の監督というようなところに多少欠けるところがありはしないかと存じまして、特に今後はかような小規模水道におきましても、共同で責任技術者を置いて、設計並びに監督に従事せしめるように、今回の水道法案におきましてはいたしておる次第でございます。

○石井桂君 先ほど河川の汚染を例にとつて私は水源の保護のことをお伺いしたのですが、例が河川にとられたものですから、河川法によるというお答えがあつたのですが、私はこの水道法というものが出れば、水道に関する限りは、とにかく一応の衛生なり、保安なり、用が一応足りるものというつもりでまあお聞きもし、読みもしておるのです。何か環境衛生部長のお答えだと、足りないようことはよその法律にというようなことを引用されるのですが、この中にはそういうことはないのですか、法律の中には……。

[後略]