10-参-決算委員会公団等の経理…-1号 昭和25年12月15日
昭和二十五年十二月十五日(金曜日)午後一時三十五分開会
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昭和二十五年十二月十日決算委員長に
おいて、小委員を左の通り指名した。
小杉 繁安君
仁田 竹一君
廣瀬與兵衞君
カニエ邦彦君
小林 亦治君
棚橋 小虎君
常岡 一郎君
溝口 三郎君
加賀 操君
岩男 仁藏君
深川タマヱ君
森 八三一君
十二月十一日副委員長互選の結果左の通り決定した。
委員長 棚橋 小虎君
副委員長 溝口 三郎君
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本日の会議に付した事件
○特別会計、政府関係機関及び終戰処理費の経理に関する調査の件(昭和二十三年度会計検査院決算検査報告批難事項第三百九十七号足利工業株式会社に対する二重煙突代金支拂及び之に関連する事項の件)
(右の件に関して証人の証言あり)
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[前略]
○カニエ邦彦君 二重煙突の過拂いに関して、この事件の当初いつ頃から証人は関係されておつたか先ずこの点を伺いたい。
[中略]
○カニエ邦彦君 そこでまあそういうようなことで過拂いになつてしまつた。そこであなたがこの過拂いになつて困つたのだということを当時の次長から聞かれて、二十四年の正月頃からこれを調べた。調べて見たところが正にそういう結果であつた。そこでその結果に対してどういうような措置をあなたとしてはその後とられたのですか。
○証人(三浦義男君) 私がそういうものに対して直接の処置をとる権限は勿論ありませんですが、私の案としましては、こういうふうにすればこの渦拂いのものが還るじやないかという計画を立てまして、それを次長に出してありました。
○カニエ邦彦君 そこでそういうあなたのお立てになつた計画の内容について、具体的に一つ御説明を願いたいと思います。
○証人(三浦義男君) 私は今の計画の大要は申上げますが、額につきましてはどうも記憶がはつきりいたしませんので、大体の額、大体の計画を申上げますから御承知を願いたいのでありますけれども、過拂いの額が二千二百万円だつたと思いますが、そのうちで会社の社長及び専務が持つております東武鉄道の株を、勿論担保じやありませんが、これを売つて出せというのが一つ。それが大体当時株が五十五円くらいしておりましたでしようか。それくらいの勘定でいたしたと思います。これが五万株です。それから会社が自動車を持つておりましたので、これもはつきりいたしませんが、百万円くらい見たのじやなかつたかと思います。それから何か芝浦の方に寮を持つておりましたのでね、この寮を売つたらいいのじやないかというので、これを六、七十万見ておつたと思います。それから銀座のオフイスがございまして、この権利を売つてこれから出したらいいじやないか、これは十四坪くらいのものだつたんですから、当時どれくらい見ましたか、権利金五万円くらい見たかと思いますが、そんなような勘定をいたしました。それから当時足利工業が特別調達庁の仕事をやつておりましたか、その仕事の金を拂わないので、これを押えようというのでそれも勘定に入れたと思います。それが私当時五百万円くらい見たんじやなかつたかと思います。実際拂われた金はもつと少かつたかも知れませんが、私はその当時五百万円くらい見たように記憶しております。それから材料の仕掛品及び石綿なんかの材料があつたもんですから、それを売ればということでこれも五百万円くらい見たかと思います。
○委員長(棚橋小虎君) それは材料代金だけでですか。
○証人(三浦義男君) これは私は目の子の勘定でございましたし、まあ日にちも経つておりますし、今数字を持つておりませんから余り確かなことじやございませんが、そういうような見当で、あとの足らずまいは、これは銀行の金融に待とうじやないかということで、私は田中社長も高橋も呼んで、こういうふうにしたらば返済することができるんじやないかということを話し、それを又次長のほうにもこういうことならば或いは行くんじやないかということを話したと記憶しております。
[後略]