9-参-決算委員会公団等の経理…-2号 昭和25年12月07日

昭和二十五年十二月七日(木曜日)午前十時五十九分開会
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委員の異動十二月六日委員矢嶋三義君が辞任した。
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  本日の会議に付した事件
○特別会計、政府関係機関及び終戰処理費の経理に関する調査の件(昭和二十三年度会計検査院決算検査報告批難事項第三百九十七号足利工業株式会社に対する二重煙突代金支払及び之に関連する事項の件)
 (右の件に関して証人の証言あり)
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[前略]

○カニエ邦彦君 証人に対してお伺いいたしますが、特別調達庁は昭和二十四年三月八日、本件問題になつておりまする過払の代償として田中平吉が持参し渡したるところの東武鉄道株式会社株式二万七千二百株、同じく東武鉄道株式会社新棟二万二千八百三十株、これを調達庁に持つて行き、そうして調達庁はこれを預かつておつたということが、昨日の田中の証言によつて明らかになつた。そこで田中は、これは当然私としては特調に対して、この国の損に対する弁済の一部分としてこれを特調に渡したのである、その後それがどういう理由かは知らないが、これが持ち去られたということを言つておるのでありますが、その点について、なぜ一旦預かつて持つておつたものを渡したか、但しこれは今申上げた全部の株券ではなく、その中の三万五千株というものでありますが、この三万五千株をどういう理由でお渡しになつたのか、この点について伺いたいと思います。

[中略]

○カニエ邦彦君 只今の溝口君の御発言の内容も、まあ我々決算委員としては重要な点であるので、これらについての細かな資料はお出しを願いたいと思う。
 それからもう一点、それに関連してですが、たくさんの不必要な煙突であるからこれを処分する、ところが特調が処分をして、処分のなにはこれから調べて見なければわからんのですが、私の聞く範囲では、その処分は、二重煙突の外側或いは中側の鉄板の部分は、折角作り上げた品物を今度は又解体して中の石綿の部分だけ出してそれだけはまあ物になるだろう、あとは物にならんというようなことで売渡されておるんじやないかと、そういうようなことも聞いておるんですが、事実そういうことはあるのですか。

○証人(根道廣吉君) 何分にも売却の数量が、非常に多うございますので、それから売られた場所も違つておりますので、恐らくそういうような処置をした場所があつたかも知れないのでありますが、その点更に売却の衝に当りました者につきまして調べたいと思います。

[後略]