9-参-決算委員会公団等の経理…-1号 昭和25年12月06日

昭和二十五年十二月六日(水曜日)午前十一時二分開会
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昭和二十五年十一月三十日決算委員長において、小委員を左の通り指名した。
           小杉 繁安君
           仁田 竹一君
           廣瀬與兵衞君
           カニエ邦彦君
           小林 亦治君
           棚橋 小虎君
           杉山 昌作君
           常岡 一郎君
           溝口 三郎君
           岩男 仁藏君
           谷口弥三郎君
           矢嶋 三義君
十二月一日小委員長互選の結果左の通り決定した。
   委員長     棚橋 小虎君
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  本日の会議に付した事件
○特別会計、政府関係機関及び終戦処理費の経理に関する調査の件(昭和二十三年度会計検査院決算検査報告批難事項第三百九十七号足利工業株式会社に対する二重煙突代金支拂並びにそれに関連する事項の件)
 (右件に関し証人の証言あり)
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○委員長(棚橋小虎君) それでは只今から決算委員会の公団の件に関する小委員会を開会いたします。
 今日は昭和二十三年度会計検査院決算検査報告批難事項の第三百九十七号足利工業株式会社に対する二重煙突代金支拂並びにこれに関連するものに関して、五人の証人の出席を求めまして、慎重に調査することにいたした次第であります。各証人におかれましては、御多忙中御出席をお願いいたしまして御迷惑のことと存じますが、本小委員会が国会の権威にかけまして、慎重な調査をする意図をお汲取り下さいまして証言されることをお願いするものであります。
 これから宣誓を行いますから御起立を願います。傍聴のかたも御起立を願います。大橋武夫証人から順次宣誓をして頂きます。
   〔総員起立、証人は次のように宣誓を行なつた〕
    宣誓書
 良心に従つて真実を述べ、何事もか
 くさず、又、何事もつけ加えないこ
 とを誓います。
       証人 大橋 武夫

[中略]

○カニエ邦彦君 では前言を取消しまして、それでは今委員長の方から申されましたような方法で御質問を申上げます。
 まず最初に足利板金が二重煙突をどういう経路でこれをやるようになつたか。その点まず伺います。

○証人(田中平吉君) そのときは丁度昭和二十二年の十二月だと心得ております。ちよつと私年をとつたし、いろいろな……、頭も少しぼけているのでありまして、そうして契約になつたのが十二月だと思います。二十三年から仕事を始めまして、その二重煙突が入つてきたことにつきましては、高橋正吉君がこういうような、二重煙突のこういうようなのを拵えろということでその見本を拵えて、そうして持つて来いというので二十二年の丁度十一月頃その見本を、いや十月頃でしたかな、十月頃見本のその第一回を私が自分で拵えまして、そうして第一回を持つて行つたのであります。横浜へ……。そうしましていろいろの試験をした結果、火熱が外へ出る。試験をするにはガスを使つてやるとか、又はコークスを使つてやつてみる。燃し火でやつてみるというふうないろいろな試験をした結果、どうもこれでは火熱が外へ出て、もつと石綿が細かいのがいいのじやないかというので、今度はいい石綿でなく、その下の石綿を使いまして、細かい石綿を使いまして、もう一遍又拵えて横浜へ持つて行つた。そうして初めて試験済となりまして請負つたわけでございます。以上。

○委員長(棚橋小虎君) 品物をお入れになつたのはいつからです。

[後略]