7-衆-労働委員会-11号 昭和25年03月29日

7-衆-労働委員会-11号 昭和25年03月29日

昭和二十五年三月二十九日(水曜日)午後二時十分開議
 出席委員
   委員長 倉石 忠雄君
   理事 篠田 弘作君 理事 島田 末信君
   理事 福永 健司君 理事 吉武 惠市君
   理事 青野 武一君 理事 稻葉  修君
   理事 春日 正一君
      麻生太賀吉君    天野 公義君
      金原 舜二君    塚原 俊郎君
      松野 頼三君    柳澤 義男君
      柄澤登志子君    石田 一松君
 出席政府委員
       総理府事務官(特別調逹庁事業部長) 石破 二朗君
       検     事(検務局長)     高橋 一郎君
       労働事務官(労政局長)       賀來才二郎君
       労働事務官(職業安定局長)     齋藤 邦吉君
 委員外の出席者
       労働基準監督官
       労働基準局監督課長      堀  秀夫君
       專  門  員 横大路俊一君
       專  門  員 濱口金一郎君
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三月二十四日
 委員飯塚定輔君及び千賀康治君辞任につき、その補欠として大橋武夫君及び柳澤義男君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十七日
 委員吉武惠市君辞任につき、その補欠として山口六郎次君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十八日
 委員山口六郎次君辞任につき、その補欠として吉武惠市君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十九日
 大橋武夫君及び吉武惠市君が理事に補欠当選した。
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三月二十五日
 公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件(内閣提出、議決第三号)
同月二十七日
 失業保險金給付期間延長並びに同給付額増額の請願外二件(岡田春夫君紹介)(第一八六〇号)
 同(春日正一君外一名紹介)(第一八六一号)の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した事件
 理事の互選
 連合審査会開会に関する件
 公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件(内閣提出、議決第三号)
 労働事情に関する件
 参考人選定に関する件
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[前略]

○倉石委員長 次に労働事情に関する件を議題といたします。質疑を許します。青野武一君。

[中略]

○齋藤(邦)政府委員 私からお答え申し上げます。具体的な事情を詳細承知いたしませんが、いわゆる職業安定法で禁止いたしております労務供給事業ということに認定いたされますならば、それによつて処罰される、かように考えております。

○春日委員 そうしますと、もう少し具体的に言いますと、たとえばここに中村組、横浜製材、宇野組、横浜石綿等、何々と八つか九つ入つておりまして、この組から二百五十二名も入つております。こういうものに会社としては親方に給料を一人四百円なり五百円なり拂つておる。親方は本人には二百五十円とか二百七十円とかいう形で拂う。この間に莫大な利益があるわけです。ところが普通人夫供給といつても、工場から製品を運搬するというようなことで、自分のトラツクや馬力でもつて運搬させろというなら、一つの事業として仕事を請負つたということで筋は通るわけですけれども、同じ工場の中で、そこの職工と同じ仕事をさしておきながら、その工場の機械を使つて、工場の材科を使つて仕事をさせるのだから、実際には人をせわするだけしかない。こういう形のものか非常に多くなつております。これは明らかに中間搾取であるし、人夫人入れ稼業に相当するものだ。こういうものが神奈川県だけでも相当たくさんあります。私はこれは明らかに職安法違反であつて、禁止すべきものであると思うのでありますが、その点ははつきり、禁止すべきものなら禁止するようにしていただきたいと思います。

○齋藤(邦)政府委員 ただいまお話の横浜ドツクの問題につきましては、ただいま何の報告も受けておりませんが、職安法に禁止しておりますところの労務供給事業に該当いたしますならば、当然処罰されるものと私どもは考えております。そうしてまた現にそうした方針で全国の安定所を指導しておるような次第であります。

[後略]