72-衆-外務委員会-23号 昭和49年05月08日

昭和四十九年五月八日(水曜日)午前十時二十五分開議
 出席委員
  委員長 木村 俊夫君
   理事 石井  一君 理事 石原慎太郎君
   理事 鯨岡 兵輔君 理事 水野  清君
   理事 河上 民雄君 理事 堂森 芳夫君
   理事 松本 善明君
      足立 篤郎君    加藤 紘一君
      坂本三十次君    田中 龍夫君
      福田 篤泰君    石野 久男君
      高田 富之君    土井たか子君
      三宅 正一君    金子 満広君
      大久保直彦君    渡部 一郎君
      永末 英一君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 大平 正芳君
 出席政府委員
        外務政務次官  山由 久就君
        外務省アジア局長       高島 益郎君
        外務省アメリカ局長      大河原良雄君
        外務省欧亜局長 大和田 渉君
        外務省中近東アフリカ局長   田中 秀穂君
        外務省経済協力局長      御巫 清尚君
        外務省条約局長 松永 信雄君
        外務省国際連合局長      鈴木 文彦君
        運輸大臣官房観光部長     高橋 寿夫君
 委員外の出席者
        警察庁警備局参事官      星田  守君
        外務大臣官房領事移住部長   穂崎  巧君
        外務省アメリカ局外務参事官  深田  宏君
        農林省農林経済局国際部長   山田 嘉治君
        通商産業省通商政策局経済協力部長      森山 信吾君
        外務委員会調査室長      亀倉 四郎君
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本日の会議に付した案件
 国際協力事業団法案(内閣提出第五七号)
 国際情勢に関する件
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[前略]

○木村委員長 速記を始めて。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。河上民雄君。

[中略]

○金子(満)委員 国連問題でもう一つ関連ですが、これはすでに報道されていることであり、ロンドンタイムズが三月三十日に報道した内容であり、日本の一般報道にも載っておりますローデシアの問題です。日本の企業が国連の経済断交決議を無視して、人種差別を行なっているローデシア、ここと長期にわたって大きな貿易を継続してやっている、このように報道されているわけです。これが事実であるならば、日本商社の悪徳商法というのは、国内ばかりでなくて、まさに国際的だ、非難の的になるのは当然だと私は思うのです。しかも、このロンドンタイムズは、悪徳貿易をしているものがトヨタ自動車と三井物産などであると名前をあげているわけですが、事実はどうなのか。この点についてお答えを願いたい。

[中略]

○金子(満)委員 ぜひこれは出していただきたいと私は思います。私は、ロンドンタイムズの報道の内容がかなり重要な内容を持っていると思う。それは日本の企業名まで出ているわけですね。そうしますと、一定の確証があってのことだと思うほうが当然であって、しかもローデシアから輸入しているものは、単にクロームだけでなくて、石綿とかたばこの問題まで出てきているのです。しかも、たばこの輸入についても、ローデシアのソールズベリーですか、たばこ輸出会社から三井物産が輸入をしている、こういうようなことまであるわけですね。
 三井物産とか豊田自動車とか、こういう点については絶対にそういうような貿易の形跡もないということを国連局長ここで言い切れますか。ですから、国連がそういう覚書を出すこと、あるいはそういう勧告みたいなことを日本に言ってくることは筋が違うのだ、疑われては困る、こちらは潔白である、こういうことが断言できるのですか。

○鈴木(文)政府委員 いま御指摘のございましたたばこにつきましては、専売公社を通じまして調査の結果、そういう事実がないということがはっきりわかりましたので、それは国連に通報してございます。
 それからトヨタ自動車の件でございますが、これも非常に慎重に通産省を通じて調べましたところ、トヨタの自動車の何台がどこに上がっているという事実がはっきりわかりましたので、したがいまして、先ほど言われたような制裁破りということはないということがわかりましたので、これも国連のほうに通報しております。

[後略]