43-参-大蔵委員会-16号 昭和38年03月12日
昭和三十八年三月十二日(火曜日)午前十時三十七分開会
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出席者は左の通り。
委員長 佐野 廣君
理事
柴田 栄君
西川甚五郎君
柴谷 要君
渋谷 邦彦君
委員
青木 一男君
太田 正孝君
高橋 衛君
津島 壽一君
林屋亀次郎君
日高 広為君
堀 末治君
森部 隆輔君
佐野 芳雄君
永岡 光治君
野々山一三君
原島 宏治君
政府委員
北海道開発政務次官 小西 英雄君
北海道開発庁総務監理官 小島要太郎君
大蔵政務次官 池田 清志君
大蔵省主計局法規課長 上林 英男君
事務局側
常任委員会専門
員 坂入長太郎君
参考人
北海道東北開発公庫副総裁 岡田 包義君
北海道東北開発公庫理事 勝原 啓君
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本日の会議に付した案件
○租税特別措置法の一部を改正する法律案(内閣送付、予備審査)
○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とタイとの間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案(内閣送付、予備審査)
○北海道東北開発公庫法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○産業投資特別会計法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
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[前略]
○委員長(佐野廣君) 次に、北海道東北開発公庫法の一部を改正する法律案及び産業投資特別会計法の一部を改正する法律案の二案を一括議題といたします。
両案につきましては、すでに提案理由の説明は聴取いたしております。また、両案は去る三月八日、衆議院から送付せられ、本委員会に付託されました。
それでは、両案につきまして順次補足説明を聴取いたします。北海道開発庁総務監理官小島要太郎君。
[中略]
○永岡光治君 あまりよくわかりませんから、ひとつしろうとの質問をするという建前で、御答弁いただきたいと思うのであります。この提案理由の説明によりますと、真ん中からあとに、今後、北海道及び東北地方における鉱工業の進展に対処して、公庫がその使命を達成するためには、資本金の充実をはからなければならない、こういう提案理由になっているのですが、今小西次官の話を聞くと、最初のほうの金へんの鉱業ですね、それはどういうふうな進展と把握しているのですか。あなたのあれですと、非鉄金属等の自由化に伴ってあまり大きな伸びがないのじゃないか、むしろ融資が少なくていいのじゃないかという説明をさっきも述べております。石炭の問題にしても、そう大きな増産はないのじゃないか。そういたしますと、私の聞きたいのは、それをひっくるめて「鉱工業の進展」という表現で表わしておりますが、具体的にどうあなた方は把握しているのですか。この進展に伴い金が必要だと言うのですが、どういう把握をしているのですか。具体的に金属鉱山あるいは石炭は——鉱山なり、あるいはその他のテクニカルの工業は、どうあなた方は進展を把握しているのですか、それをひとつ明確にしていただきたい。
○政府委員(小西英雄君) 御指摘の点でございますが、非鉄金属にいたしましても、いろいろ旧式な機械でやってはなかなか採算が合わないから、それはいろいろな面で合理化して、それに資金を出す。あるいは石綿、水銀等においても、いろいろな今までの設備が非常に古くなっておる点を、その量のいかんを問わずこれを安く採算ベースを合わすために、公庫のほうの資金が要ってくる。たとえば石炭の専用船を造る場合についても、苫小牧という港がりっぱにできて、そこと東京あるいは阪神のほうと航行する船についても、専用船にすれば一トン当たりの単価が安くなる。かような意味合いから、逆にいろいろな面でむしろ資金が多くなってくる。今後の行き方については、そういうふうな合理化資金に相当金が要るので、一面石炭についても、たとえば今まで二十トンのものを三十トンにするための資金、これはまあ石炭資金は別に開銀のほうに考えておるわけでありますが、さような付帯設備、あるいは石炭を石炭そのもので使わぬで、化学原料、あるいはこれを原料としていろいろやってくる等の仕事については、相当な金がふくらんでくるわけでありまして、決して萎縮してだめという意味合いの、ちょっと言葉のあやが悪かったと思いますが、そういう点は是正いたしておきますが、今後東北、北海道に対しては現在以上の金を入れなければ一般のあれとついていけない、伍していけないという状態かと考えております。
○永岡光治君 そうすると、その進展ということは、機械の導入とかそういうものを含めておるようですが、私の聞きたいのは、そういう抽象的な言葉でなしに、進展とは一体、たとえばお金の規模ですればどの程度のあれを把握しているかということを聞いておるのです。たとえば一千億要るから十億なら十億増資しなければならないのだ。その進展ということには、およそ私は単なる言葉でなしに、相当の進展という以上は、どういうものをどういうふうに考えているかということが具体的にあるだろうと思うのです。特に経済企画庁たんですから、私はあるだろうと思います。それをどういう工合に把握しているのか、こういうことを聞いておるのです。
[後略]