22-衆-決算委員会-21号 昭和30年06月24日

昭和三十年六月二十四日(金曜日)午前十一時三十三分開議
 出席委員
   委員長 上林與市郎君
   理事 赤澤 正道君 理事 椎名悦三郎君
   理事 山本 正一君 理事 徳安 實藏君
   理事 山中 貞則君 理事 山田 長司君
   理事 吉田 賢一君
      床次 徳二君    本名  武君
      關谷 勝利君    三鍋 義三君
      細田 綱吉君
 出席政府委員
        大蔵事務官(管財局長)  窪谷 直光君
        国税庁長官   平田敬一郎君
 委員外の出席者
        大蔵事務官(国税庁長官官房会計課長)  喜田村健三君
        大蔵事務官(国税庁直税部長)      村山 達雄君
        大蔵事務官(国税庁徴収部長)      中西 泰男君
        大蔵事務官(関東財務局長)       渡辺 逸亀君
        日本電信電話公社総裁          梶井  剛君
        日本電信電話公社副総裁         靱   勉君
        日本電信電話公社理事(経理局長)    秋草 篤二君
        日本電信電話公社参事(経理局会計課長) 山本 正司君
        会計検査院事務官(検査第一局長)    保岡  豊君
        専  門  員 大久保忠文君
        専  門  員 岡林 清英君
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六月二十三日
 委員生田宏一君辞任につき、その補欠として太田正孝君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十四日
 委員太田正孝君辞任につき、その補欠として生田宏一君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
 参考人招致の件
 昭和二十八年度一般会計歳入歳出決算
 昭和二十八年度特別会計歳入歳出決算
 昭和二十八年度政府関係機関決算報告書
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○上林委員長 これより会議を開きます。
 前会に引き続き、昭和二十八年度決算中大蔵省所管について審査を進めます。それでは昭和二十八年度決算検査報告九十五ページより百二十七ページに至る報告番号五四ないし八三三を一括議題とし、そのうち審査促進のため昨日同様重点事項を中心に審査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。
 なお本日はいろいろな事情がございまして、定刻より遅れましたことを御了承願います。なお本日は午後も質疑を続行する予定でございましたが、先ほどの理事会の申し合せによりまして、午前中で本日の質疑を終了いたしたいと思いますので御了承願いますと同時に、委員各位の御協力をお願い申し上げます。
 なお政府側の出席者を申し上げますと、大蔵省窪谷管財局長、国税庁からは平田国税庁長官、村上直税部長、中西徴収部長、喜田村会計課長、渡辺関東財務局長、電電公社梶井総裁、靱副総裁、秋草経理局長、会計検査院からは保岡検査第一課長が出席しております。
 それでは質疑に入ります。吉田賢一君。

[中略]

○吉田(賢)委員 それら国税庁に伺いますが、昨日の委員会におきましてお尋ねいたしておりました、五千万円以上の大口滞納の問題であります。この問題につきまして、一つはっきりしておきたいと思いますのは、石綿パイプの製造業の問題でありますが、これは五千六百万円の滞納であります。この会社はその後、滞納いたしました後に相当額の増資をしておるという事実も聞き及ぶのですが、そういうことはあるのですか。

○平田政府委員 御指摘の通り、増資をやっておるようであります。

○吉田(賢)委員 いつ、何ほど、どういう方法で増資をやったか、説明して下さい。

○平田政府委員 今その日付と具体的な金額は明確でございませんが、私の方の調査では、最近滞納期間中に増資をやりまして、そのために無理な配当をし、また利益も若干無理な利益を計上していたという事実は明らかでございます。いつ幾日、幾ら増資したかということは、後ほど……。

○吉田(賢)委員 私が不思議に思いますのは、この五千六百万円の税金を滞納して、そして増資をして、株式の配当を一割もして、そしてこれはまだ処理ができない、こういうようなことは、これはやはり国税庁といたしまして、こういう大口滞納に対する管理方策というものが、適切でないことに由来するものでないかと思うのであります。増資がどういう理由でなされ、またどういう内容の増資になるか存じませんけれども、このような増資をする場合には、やはり税金を先に支払うとか——ただし、税金を支払うために増資をすると、なかなか増資も困難でないかと思いますが、あるいはこれがどこかの債権者に払い込んだ分が取られてしまったのか、何か増資をし配当をするというような場合には、もう少し滞納整理が適切に行くのじゃないであろうか。やはりこれは管理措置がよろしきを得ないということではないかということをどうも疑うのでありますが、その辺どうお考えになりますか。

○平田政府委員 お話のような頭で考えて対処することは、私どもも同感でございます。本件は、昨年の四月末に一億三百万円ほどの滞納でございましたのが、その後減りまして五千六百万になっておるわけでありまして、もちろんお話のような趣旨でできるだけ納税促進をはかったことは明らかでございます。それにいたしましても、そういう機会に全額徴収すべきではないかという御意見も、これも一つの御意見と思いますが、なお当会社につきましては、昨日来の当委員会のあれもございましたので、目下さらに東京局と納税者との間に話し合いを進めさせまして、近く結論をつけまして、はっきりしたことを当委員会でお答えするつもりで、今そういうことで進めておりまして、そう遠くないと思いますので、その際に最後のお答えをさていただきたいと思う次第でございます。

[中略]

○吉田(賢)委員 それから資料番号十四の石綿パイプ製造業でありますが、これはあなたの方は三月末現在になっておりますが、最近七千万円をこえるのじゃないでしょうか。

○平田政府委員 その後ふえておりません。

[後略]