19-衆-大蔵委員会-75号 昭和29年10月12日

昭和二十九年十月十二日(火曜日)午前十時三十六分開議
 出席委員
   委員長 千葉 三郎君
   理事 黒金 泰美君 理事 久保田鶴松君
   理事 内藤 友明君 理事 井上 良二君
   理事 山本 勝市君
      大平 正芳君    小西 寅松君
      苫米地英俊君    福田 赳夫君
      藤枝 泉介君    宮原幸三郎君
      三和 精一君    柴田 義男君
      小川 豊明君    福田 繁芳君
      本名  武君    春日 一幸君
      平岡忠次郎君
 委員外の出席者
        大蔵政務次官  山本 米治君
        大蔵事務官(主計局長)  森永貞一郎君
        大蔵事務官(主税局税制第一課長)    白石 正雄君
        大蔵事務官(銀行局長)  河野 通一君
        大蔵事務官(為替局長)  東条 猛猪君
        通商産業事務官(企業局長)  徳永 久次君
        工業技術院長  駒形 作次君
        専  門  員 椎木 文也君
        専  門  員 黒田 久太君
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十月十二日
 委員吉川久衛君辞任につき、その補欠として本名武君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員青柳一郎君辞任につき、その補欠として小西寅松君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した事件
 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案(内閣提出第一四七号)
 接収解除ダイヤモンドの処理等に関する法律案(中野四郎君外二十一名提出、衆法第一五号)
 接収貴金属等の処理に関する法律案(内閣提出第一二五号)
 銀行法の一部を改正する法律案(春日一幸君外六名提出、衆法第四六号)
 国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案(伊藤卯四郎君外六十三名提出、衆法第四七号)
 資金運用部資金法の一部を改正する法律案(福田赳夫君提出、第十六回国会衆法第五一号)
 税制に関する件
 金融に関する件
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○千葉委員長 これより会議を開きます。
 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律案、接収解除ダイヤモンドの処理等に関する法律案、接収貴金属等の処理に関する法律案、銀行法の一部を改正する法律案、国有の炭鉱医療施設の譲渡及び貸付に関する特例法案、資金運用部資金法の一部を改正する法律案の六法案並びに税制に関する件、金融に関する件の両案を一括して議題とし、審査を進めます。質疑の通告がありますので、順次これを許します。本名君。

[中略]

○内藤委員長代理 春日君から議事の進行に関し発言を求められておりますので、これを許します。

○春日委員 ただいま委員長から、山本政務次官は他の委員会から出席を求められておるので、退出したいという要求があるが、これを許可したいという御相談がございました。しかしながら本日の本委員会は、かねて質問通告によつて当局に申し出てありまする通り、いろいろ重要議案について審藁なされることになつておりまするし、これらのことどもはしようせん政務次官を通じて政府に大きく反映していただかなければ相ならぬのであります。のみならず、本日の委員会はかねての懸案になつておりますフレキシ・ボードの問題をめぐりまして、日米石綿の問題に触れて、きようあたりは本委員会の結論を出さなければならぬ段階に立ち至つておると思うのであります。従いましてこの問題は、東条為替局長の御出席を願つておりますが、これはわが国の産業経済が将来植民地経済に堕し去るような心配はないかどうか、この事柄を憂えて大きな国民運動も別途展開されておりまするし、のみならず日米通商条約をめぐつての国際問題にもならんとしておるのでございます。こういう重要問題が論議される委員会において、東条局長のほか特に大臣、政務次官の臨席を願うということは、必要にして欠くべからざる事柄であろうと思います。他の委員会において御出席の要望等はよくわかるのてありますが、しかし事柄の重大性にかんがみまして、所管委員会である本委員会においてその事柄を十分審議されて、責任ある答弁を終えられた後他の委員会に参られたい。従いまして、山本次官が本委員会から中座されることについては反対でありますので、引続きここにおとどまり願つて真剣に質問に答えていただきたい。こういう動議を提出いたします。

○内藤委員長代理 ただいまの春日君の動議は委員長了承いたしました。井上良二君。

[後略]